
渕上 惣次郎・ハツ子
ふちがみ そうじろう・はつこ
生産地:女島
生産物:甘夏、しらぬい
「続けられるだけ続けんば」と話すのは、妻のハツ子さん。「人にはさせんよ」と笑いながら箱詰めも一人で行う。

長船 カズ子
おさふね かずこ
生産地:女島
生産物:甘夏
「山登り」と言われる急傾斜の園地で作業をこなすカズ子さん。甘夏を「わが子のように可愛い」と語るまなざしが愛情に溢れている。

浜田 猛
はまだ たけし
生産地:女島
生産物:甘夏、しらぬい
漁をしながら山を守る二代目。「見かけは悪いけど、中身で勝負しますけん、たくさん食べてください」。豪快な人柄だが、照れ笑いとともにそう語る。最近は息子さんが作業に加勢してくれている。

井川 良一・京子
いがわ りょういち・きょうこ
生産地:女島
生産物:甘夏
「うちは家族みんな、毎日でも甘夏を食べますよ」と言う良一さん。自分で皮を剥いて振る舞うことも。妻の京子さんとともに、熱心に生産にあたる。

釜 伸幸
かま のぶゆき
生産地:女島
生産物:甘夏
40年以上妻の美枝子さんとともに作業に励んできた諭さんのあとを引き継いでくれた、息子さん。仕事が終わって薄暗くなってからでも園に通っている。

緒方 茂実・くに子
おがた しげみ・くにこ
生産地:女島
生産物:甘夏、しらぬい
きばるの現会長である茂実さん。「苦労話はどしこでんできるばってん……支えてくれた人たちに対して、恩返しと思いながらつくり続けています」と静かに語る。

福山 惣市
ふくやま そういち
生産地:福浦
生産物:甘夏、しらぬい
朝4時に起きて、まず漁に出る。漁から帰ってそのまま園に行く。「子どもは子どもやけん、継げとは言わん」。クールでマイペースな惣市さんである。

福山 春男
ふくやま はるお
生産地:福浦
生産物:しらぬい
貞雄さんから引き継いだ息子の春男さんは園地拡大、生産量増大に意欲的に取り組む。時に厳しいことも言うが、その語り口からはみかんに対する熱い思いが伝わってくる。

福山 喜久
ふくやま きく
生産地:福浦
生産物:甘夏
買ってくれる人が開けたときに「わあっ」と感激してもらえるように、自分で詰めた箱をもう一度開けて確認するというそのこだわりは、深い。

平野 数行・八代美
ひらの かずゆき・やよみ
生産地:福浦
生産物:甘夏
現在も漁を続けながら、甘夏を作っている。体調が悪い時もあるが、妻の八代美さんと一緒に、「自分が買って食べる立場になって、なるだけ美しく見えるものを」と、園に向かう。

高橋 昇
たかはし のぼる
生産地:月浦
生産物:甘夏、しらぬい
無農薬栽培を始めて6年目を迎えた園は、たっぷり撒かれた堆肥でふかふか。それを狙ってか人柄ゆえか、高橋さんのまわりには人も動物もよく集まる。

植田 頼昭・真由美
うえだ よりあき・まゆみ
生産地:月浦
生産物:甘夏、しらぬい
護さんの園を継ぐ二代目の夫婦。真由美さんは三人の男子を育てながら、家事に育児に園の管理と、忙しい毎日。朝から二度洗濯をして八時に園に向かうその姿に、母の偉大さを垣間みる。

田上 眞由美
たのうえ まゆみ
生産地:月浦
生産物:甘夏
英子さんから引き継いだ園で、独自の剪定方法を守りながら日々の作業にいそしむ。「無理はしないの」とは言うが、園を見ればその丁寧な仕事ぶりがよく分かる。

田上 康成
たのうえ やすなり
生産地:月浦
生産物:甘夏、しらぬい
モネの絵画やジブリの森から着想を得た樹づくりに挑戦。スイートスプリングやグレープフルーツなどの新品種にも力を入れる、期待の若手生産者。

佐藤 春男・キヌ子
さとう はるお・きぬこ
生産地:茂道
生産物:甘夏、しらぬい
妻のキヌ子さんと一緒に、日々作業に勤しむ。日照りが続く夏も、水やりは欠かさない。近年増えたテッポウムシが特に気がかり。

佐藤 雄三
さとう ゆうぞう
生産地:茂道
生産物:甘夏
父、長利さんから園を受け継ぐ二代目。魚問屋としての一面も併せ持つ。忙しい中でも「たとえ収量が減っても、いいみかんを作りたい」と摘果に励む。

森 貞光・典子
もり さだみつ・のりこ
生産地:茂道
生産物:甘夏、しらぬい
いつも明るく、笑顔が素敵な典子さんだが、選果の厳しさはきばるの中でもトップクラス。日々の作業を一人でこなすも、園に住むクモが大の苦手。

杉本 守
すぎもと まもる
生産地:茂道
生産物:甘夏、しらぬい
みかんの育て方とその行動力は、きばるの中でも随一。齢を重ねながらも、若い者にひけをとらない。茂道一帯の山を甘夏団地にした原動力も、実はこの守さんにあった。

関 孝和
せき たかかず
生産地:御所浦
生産物:甘夏
「俺はおなご(女性)にしかこだわりは持たん」と冗談を飛ばしながらも「こちらが誠意ある対しかたをすれば、お客さんも誠意ある対応をしてくれる。人と人の付き合いやっで、これは。だけん、買う人のことば考えて甘夏を詰める」と、こだわりは人一倍強い。

関 直人・和美
せき なおと・かずみ
生産地:御所浦
生産物:甘夏
ケアマネージャーとして働きながら、甘夏の生産にも手を抜かない。買ってくれる人が、楽しみにしてくれる人がいるから、辞めずに続けられると言う。「自分がほら、しきらんならせんけど、まだできるから。だいたい好きだもんなー、私も、甘夏が。」甘夏を上手くつくる秘訣は、ご主人と喧嘩しないで仕事をすることだそうです。

荒木 スエミ
あらき すえみ
生産地:御所浦
生産物:甘夏
「冬になると落ち葉を拾うの専門やもん」。以前は良い土をつくるために、冬になると甘夏の樹と樹との間を耕してまわった、スエミさん。最近では腰を痛めたこともあって、代わりに山から採ってきた落ち葉を撒いて腐葉土にする。シャキっとしたその物腰は、年齢を感じさせない。

荒木 秀親・瑞恵
あらき ひでちか・みずえ
生産地:御所浦
生産物:甘夏
みかん園に行くのが安らぎだと言う、瑞恵さん。甘夏の作業をやろうと思うと、体が20代のように若返るそうだ。今一番の悩みは、カラス。カラス除けをつるしていたところ、その上でカラスが羽を休めているのを見てがっかりしたと笑いながら話すが、悩みは深い。

森 尚也
もり なおや
生産地:御所浦
生産物:甘夏
父、英明さんの跡を継ぐ二代目生産者。「甘夏が可愛い。手をかけたらかけたぶん。去年より今年、今年より来年という気持ちを持ってつくっている」という優しい語り口がそのまま、甘夏の樹への接し方に繋がっている。