
浜田猛(はまだ・たけし)
生産地:女島 生産物:甘夏、しらぬい
漁をしながら山を守る二代目。「見かけは悪いけど、中身で勝負しますけん、たくさん食べてください」。豪快な人柄だが、照れ笑いとともにそう語る。最近は息子の憲一郎さんが作業に加勢してくれている。

井川良一・京子(いがわりょういち・きょうこ)
生産地:女島 生産物:甘夏
「うちは家族みんな、毎日でも甘夏を食べますよ」と言う良一さん。自分で皮を剥いて振る舞うことも。妻の京子さんとともに、熱心に生産にあたる。

緒方茂実・くに子(おがたしげみ・くにこ)
生産地:女島 生産物:甘夏、しらぬい
きばるの現会長である茂実さん。「苦労話はどしこでんできるばってん……支えてくれた人たちに対して、恩返しと思いながらつくり続けています」と静かに語る。

福山惣市(ふくやま・そういち)
生産地:福浦 生産物:甘夏、しらぬい
朝4時に起きて、まず漁に出る。漁から帰ってそのまま園に行く。「子どもは子どもやけん、継げとは言わん」。クールでマイペースな惣市さんである。

福山春男(ふくやま・はるお)
生産地:福浦 生産物:甘夏、しらぬい
貞雄さんから引き継いだ息子の春男さんは園地拡大、生産量増大に意欲的に取り組む。時に厳しいことも言うが、その語り口からはみかんに対する熱い思いが伝わってくる。

平野数行・八代美(ひらのかずゆき・やよみ)
生産地:福浦 生産物:甘夏
現在も漁を続けながら、甘夏を作っている。体調が悪い時もあるが、妻の八代美さんと一緒に、「自分が買って食べる立場になって、なるだけ美しく見えるものを」と、園に向かう。

高橋昇(たかはし・のぼる)
生産地:月浦 生産物:甘夏、しらぬい
無農薬栽培を始めて6年目を迎えた園は、たっぷり撒かれた堆肥でふかふか。それを狙ってか人柄ゆえか、高橋さんのまわりには人も動物もよく集まる。

植田頼昭・真由美(うえだよりあき・まゆみ)
生産地:月浦 生産物:甘夏、しらぬい
護さんの園を継ぐ二代目の夫婦。真由美さんは三人の男子を育てながら、家事に育児に園の管理と、忙しい毎日。朝から二度洗濯をして八時に園に向かうその姿に、母の偉大さを垣間みる。

田上眞由美(たのうえ・まゆみ)
生産地:月浦 生産物:甘夏
英子さんから引き継いだ園で、独自の剪定方法を守りながら日々の作業にいそしむ。「無理はしないの」とは言うが、園を見ればその丁寧な仕事ぶりがよく分かる。

田上康成(たのうえ・やすなり)
生産地:月浦 生産物:甘夏、しらぬい
モネの絵画やジブリの森から着想を得た樹づくりに挑戦。スイートスプリングやグレープフルーツなどの新品種にも力を入れる、期待の若手生産者。

森貞光・典子(もり さだみつ・のりこ)
生産地:茂道 生産物:甘夏、しらぬい
いつも明るく、笑顔が素敵な典子さんだが、選果の厳しさはきばるの中でもトップクラス。日々の作業を一人でこなすも、園に住むクモが大の苦手。

杉本守(すぎもと・まもる)
生産地:茂道 生産物:甘夏、しらぬい
みかんの育て方とその行動力は、きばるの中でも随一。齢を重ねながらも、若い者にひけをとらない。茂道一帯の山を甘夏団地にした原動力も、実はこの守さんにあった。

関孝和(せき・たかかず)
生産地:御所浦 生産物:甘夏
「俺はおなご(女性)にしかこだわりは持たん」と冗談を飛ばしながらも「こちらが誠意ある対しかたをすれば、お客さんも誠意ある対応をしてくれる。人と人の付き合いやっで、これは。だけん、買う人のことば考えて甘夏を詰める」と、こだわりは人一倍強い。

関直人・和美(せき なおと・かずみ)
生産地:御所浦 生産物:甘夏
ケアマネージャーとして働きながら、甘夏の生産にも手を抜かない。買ってくれる人が、楽しみにしてくれる人がいるから、辞めずに続けられると言う。「自分がほら、しきらんならせんけど、まだできるから。だいたい好きだもんなー、私も、甘夏が。」甘夏を上手くつくる秘訣は、ご主人と喧嘩しないで仕事をすることだそうです。

荒木スエミ(あらき・すえみ)
生産地:御所浦 生産物:甘夏
「冬になると落ち葉を拾うの専門やもん」。以前は良い土をつくるために、冬になると甘夏の樹と樹との間を耕してまわった、スエミさん。最近では腰を痛めたこともあって、代わりに山から採ってきた落ち葉を撒いて腐葉土にする。シャキっとしたその物腰は、年齢を感じさせない。