みかん山から-2018/9/26

みかん山から2018年9月26日

「今年の夏は、暑すぎる……!」
誰もがそう呟いたことでしょう。しかし厳しい暑さが続いた夏もようやく終わり、水俣も秋の気配が色濃くなってきました。

大雨や台風、地震による被害も相次ぎ、全国的には天災の夏でもありました。各地の被災状況を知るたびに、胸が痛みます。被害に遭われた皆様へ、心よりお見舞い申し上げます。一日でも早く、元の生活を取り戻せますように。
同じ農業者として、自分が育てたものたちが、自然の力によるものとはいえ失われてしまうという悲しみは、想像するだけで辛いです。明日は我が身かもしれません。それでも、恵みをもたらしてくれるのもやはり自然であることを思うと、また頑張ろうと思えますよね。うまく言葉にできず申し訳ないですが……諦めなければいけないこともあるでしょうけれども、それでも諦めずに、ともに頑張りましょう。

さて、水俣は暑さだけでなく、雨の少ない夏でした。
8月は例年の9%ほどの降水量しかなかったために、生産者は灌水に力を注ぎました。甘夏はかなり乾燥に強いのですが、しらぬいは水を切らすと玉が伸びません。ひどいときには葉が黄色くなり、実が落ちてしまうこともあるので、灌水はとても大切な作業です。

みかん山から2018年9月26日
きばるの先輩生産者から、灌水のことを教えてもらう。

「雨~!降ってくれ~!」と天に叫んでも、返事はなく。
たまに「ポツリ」と雨粒が落ちてきたかと思えば、5分も経たないうちに止んでしまう。
そんなもどかしい日々を過ごしました。

しかしながら、9月に入ってようやく待望の雨が降り始めました。
弱いしとしと雨でも、二日も降り続いてくれれば充分です。乾きも癒されたのか、みかん園は生き生きとした空気に包まれています。

みかん山から2018年9月26日

今年のように高温小雨が続くと、心配されるのは「サビダニ」など病害虫の増加です。
きばるでは化学合成農薬の使用を8月31日までと定めているので、9月以降は石けん水などで対応しています。現在のところ大きな被害はなく、もともとの生り数が多かったことと小雨の割に玉が伸びていることも加わって、豊作が予想されています。
そして経験上、こういう年のみかんは……美味しいんです(笑)。
周囲の農家から早生温州みかんの出来がぽつぽつと耳に入ってきていますが、生りの良さだけでなく「味が良い!」と評判です。「温州が美味しければ、甘夏も美味しい」というのは、年長の生産者から伝え聞く経験則。

期待が高まります。

9月初旬と下旬には、毎年恒例の園地見回り調査が行われました。各生産者にフィードバックができるよう、今年から(!)見回りシートを作成し、チェック式で記録を取っています。

みかん山から2018年9月26日

病害虫の被害はどうか、灌水はできているか、肥料は十分か。摘果の具合や剪定、草刈りの状況まで、生産委員がひとつひとつの園を確認していきます。親から子の代へと世代交代した園もあって、知識と技術が追いついていないところも、ままみられます。年長者から話を聞き、草刈りや剪定のコツ、付け出し(生産量予測)の目を養う方法などなど……学ぶべきことが山ほどあると、改めて感じた見回りでもありました。

みかん山から2018年9月26日
サビダニも心配ですが、その対策として散布する農薬による薬害でこういった「ヤケ(日焼け)」が出てしまうのも、悩みです。

会全体でこれらのことを共有し、各人がレベルを上げるための材料にしたい。これからも、小さな変化を積み重ねていきます

と、決意を表明したのもつかの間。さっそく来週10月頭には大型の台風が直撃する、との予報が耳に入ってきました。
この時期の台風直撃は、痛い……樹や実へのダメージができる限り少なく済むよう、祈るばかりです。今から油断ができません。皆さんがお住まいの地域にも、被害がありませんように。

台風……逸れてくれ~!