みかん山から-2018/2/13

みかん山から2018年2月13日

 

全国的に寒さの厳しい日々が続いています。
水俣でも最高気温が5度を下回る日が多く、人も蜜柑も凍えています。寒波が襲来するたびに、一昨年の大寒波による寒害を思い出しては不安がよぎりますが、幸いなことに蜜柑が凍結する温度までは下がっていません。
このまま3月までなんとか乗り切りたい、と願うばかりですが……明日も雪の予報です。

一方で、気温が低いと良いこともあります。

生産者は「今年は蜜柑が腐れにくい」と口々に言います。高温になると一気に熟度が増すので腐れの進行が進むのですが、外気温が低い状態が続いているために「蜜柑が眠っている」ようです。腐れによる被害果も予想以上に少なく、不知火は予想よりも収量が上方修正されました。
収量が増えることは、少ないよりもずっと良いことではあるのですが、事務局としては「もっと早くわかっていれば……」と苦い思いです。この収量予測の難しさは、近年の天候予測の難しさと比例して増しつつあり、なかなか読みづらくなっているようです。

甘夏は昨年並みの収量が期待できそうです。秋口にしっかりと雨が降った影響で、玉伸びが非常によく、また花が少なかったこともあって、一つ一つの実がしっかりと成長してくれました。昨年は小玉が非常に多かったために箱詰めに苦労しましたが、今年はその心配はなさそうです。
外皮に関しても、一部の園を除いて被害果が少なく、加えて玉太りが良いために見栄えがします。味に関しては、昨年ほどの甘みと濃い味は感じられませんが、程よく酸抜けをしていて、あっさりと食べやすい甘夏に仕上っています。ジューシーで、甘酸っぱい、「これぞ甘夏」という味です。

ひと足早い春の味を、是非味わっていただけたらと思います。

余談ですが、今年はひとつ、この辺りの地域全体に見られる不思議な現象がありました。
それは「不知火がなかなか色づかない」ということ。
一部が緑色のまま、本来の橙色になるまで非常に時間がかかっているようです。それは露地で栽培している生産者に共通して起きていて、慣行栽培の生産者も同様に頭を悩ませています。場所の条件などが影響していると考えられますが、今までになかったことが起きているので、どう対処すればよいのか判断しかねています。

甘夏に比べて繊細で、栽培が難しいと言われている不知火。甘夏に接いだ不知火の場合は「先祖返り」といって、年数を追うごとに性質が甘夏に戻っていくとも言われています。美味しいけれど悩ましく「これだ!」という答えが見つけにくい品種ですが、だからこそ上手に作れた時には感動があるのでしょう。
きばるでは甘夏が第一ということもあって、なかなか不知火の生産力が向上する見込みはないのですが、今後は栽培技術に関して、甘夏と同じように研究が必要になっていることを感じています。

 

みかん山から2018年2月13日

さて上の写真は私、高倉鼓子が昨年から栽培を始めた蜜柑園より。通常の甘夏みかんよりも2回りも3回りも大きな実が生っていました。頭に載せてみたら合成写真のようになりました……(笑)。
大きすぎて出荷はできないのですが、縁起のよさを感じるので大切に保管しています。

みかん山から2018年2月13日

こちらは雪がつもったグレープフルーツ園のようす。幸い、雪は半日ほどで溶けたので、ほっと胸を撫でおろしました。

皆様も、どうぞおからだご自愛ください。