みかん山から―2017/5/7

みかん山から2017年5月7日

風薫る5月。水俣では暖かく、気持ちのよい日々が続いています。みかん山は花がほぼ満開で、あたり一帯がみかんの花の香りに満ち満ちています。私はこの香りが大好きなのですが、深呼吸をするたび、この香りが苦手な人にとっては地獄だなぁ……と思ったりもします(笑)。それくらい強烈です。

さて、例年であればこの時期は、3月から続いていた剪定が終盤を迎えている頃。ですが、高橋園では剪定を控えめにして、様子を見ています。というのも、昨年はカイヨウ病の被害果が非常に多く、その原因がこの4月~5月に出る春芽のつき(伸び具合)が弱かったためではないかと考えたからです。
なぜ春芽が弱かったのか。様々な原因が想定されますが、剪定の仕方もそのうちのひとつです。そこで、今年は春芽の状況を見ながら慎重に剪定を行うことにしました。

剪定の時期を遅らせると、
「樹がだれる(疲れる)けん、花のつき(開花の具合)が悪くなる」(=実の数が減る)
と一般的には言われています。したがって、剪定の時期を遅らせるのはある意味、賭けでもあります。
ですが、花がついても春芽が弱いと強い風から実を守ることができず、キズや病害等の被害果の多発につながってしまう恐れがあります。逆に、いい春芽を育てることができれば、花の数は少なくとも、結果的に青果として出荷できる可能性が上がります。

結局は自然に左右されるものなので、それをコントロールすることは難しいです。それでも、昨年と同じような結果にはならないよう、今年できることを地道にやっていく。そのひとつが、剪定を遅らせることだと考えています。

幸い、今のところは春芽の伸びが非常によいと思います。昨年同時期の芽の状況と比較してみると、一目瞭然。高橋園だけでなく、他の生産者の園でも同様に、よく芽がついている印象を受けます。
しかし油断は禁物。穏やかな気候から、今度は夏に向けて一気に気温が上昇し、湿度の高い日々がやってきます。病害虫の被害にこの春芽がどれだけ耐えられるか、観察を続けながら、今後は芽の数が増えすぎないよう調整をする「芽切り」作業を行ってゆきます。

1か月前に植えた甘夏の苗木(1年生)は、ようやく小さな芽が吹きはじめました。ゆっくりゆっくりですが、まずは根付いてくれたことにひと安心です。

みかん山から2017年5月7日