みかん山から―2017/1/21

先日、「2017年のきばる甘夏販売が始まります!」というお知らせを書きました。

2017年のきばる甘夏販売が始まります!

これは高倉草児の書いた記事ですが、このサイトで「みかん山から」を書いている高倉鼓子に記事の更新を迫ったところ、同じ出来事を取り扱った記事が上がってきました。
ただ、同じ出来事でも受けた印象が同じ部分と違う部分があって、なんだか面白かったです。お時間のある方は読み比べてみてください。それでは、ここから鼓子連載の「みかん山から」をどうぞ。
※上記記事と同じ写真を使っています。ごめんなさい。


新春のお慶びを申し上げます。

水俣は年末、年明けともに、15度を超える暖かい日が続き、晴天に恵まれた穏やかなスタートとなりました。甘夏やしらぬいの園にはたわわに実った果実が色づき、付近のみかん山一帯が、ここ一番の賑わいを見せています。今季も皆様のお手元に美味しいみかんをお届けするため、尽力してまいります。2017年もきばるをよろしくお願いいたします。

さて、きばるの生産者が一同に会して出荷基準を決める「目合わせ会」が、1月9日に開かれました。

みかん山から

私個人としては、昨年に引き続き2度目の参加でしたが、一年に一度のこの会が何よりも緊張します。きばるの生産者全員が自分たちの園のみかんを持ち寄って、「こっじゃいかん」「これはよかっじゃなか!」「これは厳しか」などと言い合いながら、全員で基準を決めていきます。この会をもって、今季お届けするみかんの基準が決まるわけですから、とにかく真剣なやり取りが続きます。

27名の会員それぞれの園地で、それぞれの事情があります。同じ天候のもとでも、園地によっては病害虫の被害がひどかったり、逆にほとんど被害がなかったりと、成果は様々です。その中で、できる限りの合意を形成していくこと。事務局として果たすべき役割が、一番求められる場面ではないかと思います。
……と、頭ではわかってはいるのですが、実際にやるとなると、やはり、難しいです……!今年も、目合わせ会の途中で脳みそがショートしそうになりました(笑)

買ってくださる方に、できる限りいいものをお届けしたい。その気持ちは全員変わりません。けれども、農薬を減らしているために、どうしても発生してしまう病害虫。生産者にもプライドがありますから、あまりにも見た目が劣るものを箱詰めしたくはありません。
けれども、そこには生活がかかっています。
常にジレンマがあります。
そのジレンマを、どう乗り越えていくか。それは私自身の課題でもあります。無農薬栽培を目指すことと、外観を良くしていくこと。相反すると考えられている二つを、両方実現したいです。そのための知識や技術を学んでいきます。そのことがいずれ、生産者の喜びと、買ってくださる方の喜びに繋がると信じています。

そんなことを私が頭でグルグル考えていてもいなくても、不知火海には今日も穏やかに、陽が沈みます。人間がどんなにあくせくしても、自然のサイクルはほとんど変わらないのだな、と、ぼんやりした気持ちで眺めながら、また明日へ向かう力をもらいます。

さぁ、2016年の栽培の成果は、いかがでしょうか。私個人としては、甘夏の酸抜けがよく、とても食べやすい味に仕上がっていると感じています。率直に言うと「好きな味」です。

皆様からの感想をお待ちしております!